お子様の成長発達に関するセミナー受講しました
2月に「小児の不正咬合を引き起こす口腔習癖」という内容のセミナーを受講しました。
コロナ禍で不便なことはたくさんありますが、webで色んなセミナーを受講できるようになったことは本当に有難いです。
さて、「小児の不正咬合を引き起こす口腔習癖」とはなんだ?という事ですが・・
1歳半検診、3歳児検診、就学児検診等お子様のお口の中を検診する機会は比較的こまめに設定されています。
何故か?虫歯のあるなし等生活習慣からくる疾患を早期発見して受診をうながすという大人と同じ視点ももちろんあります。
しかし、噛み合わせや歯並び、歯の数や舌、唇、頬っぺた、身長、体重や生活習慣等から成長の様子を確認しているという部分が成人の歯科検診とは大きく違う視点になっています。
近年、小児のお口の成長に何かしらの問題があって改善が必要であろうと判断されるケースを「口腔機能発達不全症」と呼び、成長発育のサポートをしましょう!という考えが広まっています。
例えば、一番多くみられるのが、離乳食を初めているにも関わらず離乳をしていないケース。
「可哀想」「泣いてしまう」「眠れない」などの理由で3~4歳になってもまだお母さんのおっぱいを口に含んでいるというケースは年々増えている印象です。これの何が悪いのか?という質問を受けたことがあります。
「母乳はもう出ていないので虫歯にはならないですよね?それでもダメなんですか?」
というご質問でした。
「母乳を吸う」というライフステージから「自分の歯で噛んで飲み込む」というライフステージへ移行し、成長発達するとき、お口を動かす筋肉や歯の噛み合わせ、唇の動き、食べ物を飲み込めるようにまとめて喉に送り込む舌の動きなどの一連の動作を練習している時期にいつまでも「吸う」という動きを止められず、普段からぽか~んと口を開けて「口呼吸」をしている子達に様々な発達機能障害が出やすいことがわかってきています。
故に、離乳するというのは母親が子供に対して成長発達を促す大切なイベントになっているのですが、最近は「可哀想」という言葉を使うお母様が増えている印象です。。。
今回は、口腔機能発達不全や歯列不正と関連のある「口腔習癖」というものに関するお勉強会でした。
専門医の先生が治療したことでこんなに変わるのか?と驚くような変化が紹介されていて、小児・児童の成長発達には家族と医療機関が二人三脚でお子様を見守るという事がとても大切なのだという事を学びました。
「口腔機能発達不全症」というと子供の発達が遅いという印象を受けがちですが、体のサイズが大きくとも、機能的にマッチしていなければそれは指導や見守りの対象になります。指しゃぶり、毛布やタオルの端を噛む、爪を噛む、唇を噛む、飲み込む時に舌を噛む・・・等々日常生活の中にあるついやってしまう癖を見直すことはとても大切です。
検診の時にチェックしてもらい、かかりつけ医療機関で相談することが大切だと思われます。
そうそう、昨年は「この子、ジュースじゃないとダメなんです」というお母様がいらっしゃいました。
ほんとうは粉ミルクとか牛乳とかお茶とか飲ませたいんですけどジュースじゃないと泣いて暴れるのでジュースしか飲ませられないんです。
と仰っていました。2歳でジュースしか飲まないというのは小児科の先生にもご相談すべき案件かと思い保健師さんと共に取り組みましたが、子育てに関するお悩みは昔なら家族やご近所で色々口うるさくもサポートがあったのでしょうけれども、孤独な育児にお悩みの方が増えています。行政やかかりつけ医、NPO団体など窓口は増えていますがなかなかきっかけがつかめずにいらっしゃるかもしれません。
こまめに検診を受ける事、検診を受けた時は遠慮せず相談する事
それが大事だと思います。
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