睡眠時無呼吸症候群(SAS)とスリープスプリント

睡眠時無呼吸症候群(Sleep Apnea Syndrome)は眠っている間に呼吸が止まる病気です。

医学的には10秒以上気流が停止すると無呼吸と判断します。

一晩(7時間ほど)の睡眠中に30回以上、もしくは1時間に5回の無呼吸を認めると睡眠時無呼吸の診断がつきます。

寝ている間の無呼吸は自分で数えることはできませんね。

睡眠時無呼吸症候群(SAS)の診断と治療の為には内科受診が必要です。

自分では気が付いていなくても、家族の指摘などで気が付く場合も多いです。

呼吸器内科など専門外来を設けているところも増えてきました。

医師の診察を受け、検査を受けると確定診断が得られます。

診断が付くと治療方法の選択に移る訳ですが・・・

 

治療法には大きく分けて3つの方法が有ります。

①CPAP(シーパップ)療法:経鼻的持続陽圧呼吸療法

 寝ている間の無呼吸を防ぐ為に気道に空気を送り続けて気道を開いた状態にしておくものです。

 鼻に装着したマスクから空気が送られる装置をつけて就寝します。

②マウスピース療法

 スリープスプリント・サイレンサーなどと呼ばれるマウスピースを装着して気道を広げ、いびきや無呼吸の発生を防ぐというものです。

 比較的経度の症状に有効とされるため、医師の診断の結果、紹介状を作成し、歯科医院で作成されます。

 保険が適応になります。

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③外科的療法

 軟口蓋から口蓋垂(のどちんこ)の一部、肥大した扁桃腺を切除して気道を広く保とうというものです。

 気道をふさぐ部分を外科的に切り取る根治術として欧米では上下の顎を広げる手術も紹介されていますが効果が不十分であったり、再発を認めることもあるため慎重に選択されるべきでしょう。

 

以上、3つの方法について簡単にご紹介しました。

当院では②で紹介したスリープスプリントやサイレンサーを作成しています。

医師の診断を受けてマウスピースを作りたい方、紹介状をお持ちになって下さい。

また、これから内科を受診しようか迷っている方も是非、御相談下さい。